【時そば】

60歳を過ぎると、さすがに体のあちこちに無理が出てきます。
ついこないだも、頭を押さえたら頭がズキズキするし、肩を押さえたら肩が痛いし、腰をさわると腰が痛いし、膝(ひざ)に触れると膝がすごく痛いので、これはもうダメかと思って医者に診てもらったら、「指の骨が折れていますよ」だって。…まあ、落語のネタですが、人を押したら人の痛みがわかる年齢ではありますね。

落語にはよく、食べ物の話が出てきます。「飯(めし)はちゃんと食っているか? なに、四日も食べていないだと!」みたいな調子で。
蕎麦(そば)もいろんな場面で登場します。「時そば」で、志ん朝の蕎麦をすする演技は見ものです。とはいえ故人なのでインターネットのYOUTUBEで見たんです。「二八そば」の名前の由来は、「蕎麦粉8割、つなぎ2割」のほかに、当時、そば一杯の値段が2×8=16文(もん)だったとか。
子どもが手足をあかぎれだらけにしてしじみを売って歩く「蜆(しじみ)売り」。これはお勧めです。

蕎麦はかけそば、うどんもかけうどんで私は十分です。でも店で食べる場合、柚子ごしょうのある店はほぼ皆無。柚子ごしょうに頼らないうまさというところでしょうか。
(川原藤楽空)

文章と黒板は無関係です