食べることは、生きること

食べることは、生きること | 北九州で無農薬・特別栽培米の玄米扱う梶谷米穀店選挙で1票を投じるように

みなさん、子どもの寝顔を見て思いませんか。この子の未来を守ってやりたい、と。たとえ大きくなって 親元を離れたとしても、「また、帰ってくるけんね」。九州が、そう子どもが言ってくれるような地域であり たいと願い、私たちは、日々、紙面づくりをしています。

取材を重ねていて、常に感じることがありました。 例えば、河川のごみ拾いや魚の放流。汗を流すボランティア の姿は美しいが、それだけでいいのか、と。

川に流れ込む水の多くは、上流にある田んぼの水。でも、その水が、農薬で汚染されていたら、どうなるのか。昔に比べて、 農薬の危険性は低いとはいいますが、それでも、農薬をなめられる人はいない。「虫はころっと、人はじわっと殺される」 という菊池養生園の竹熊宜孝先生の言葉通り、魚やプランクトンにとって、いい環境とはいえないし、「必要悪」という 位置付けは、変わらないでしょう。

川をきれいにしようと思ったら、その前の田んぼをどうにかしなければならない。お百姓さんに「どうぞ、田んぼに 農薬をふらないでください。できるだけ減らしてください」と頼むしかない。これに対してお百姓さんは、 「わかりました。私も頑張りますから、ちゃんとした価格でコメを買ってくださいね」。つまり、 「生産者は消費者の健康を守り、消費者は生産者の生活を守る」関係を築かねば、問題の本質は変わらないと思うのです。

取材を重ねていて、常に感じることがありました。 例えば、河川のごみ拾いや魚の放流。汗を流すボランティア の姿は美しいが、それだけでいいのか、と。

食の安心・安全や、環境に対する市民の意識は、以前に比べて相当高まっています。あとは、それをどう 行動に移すか。選挙で一票を投じるように、消費者がよりよき仕事をする生産者を支援し、買い支え、 輪を広げていく。

遠い道かもしれませんが、まずは半歩先の行動から。 私たち取材班は、そんな思いで2003年秋から、長期企画「食卓の向こう側」に取り組んでいます。

西日本新聞「食卓の向こう側」取材班
佐藤 弘氏 寄稿
食卓の向こう側

飽食の時代。しかし、私たちの「食」をめぐる状況は必ずしも豊かとはいえません。 私たちは、「食」と「くらし」をじっくり見直そうと、長期連載「食卓の向こう側」 や関連企画に取り組んでいます。よりよき未来を次世代に渡すため、一緒に考えてみませんか?

食卓の向こう側は、西日本新聞社のコラムから始まりました。食について 考えさせられることが満載です。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/lifestyle/shoku/

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