「お米はどこのお米を使っていますか」とよく聞かれます。お米の産地や種類を決めてなく、全国の方々が送ってくださったものや、ご近所で購入したものを使っているから、産地や種類もその時々で変わります。自分で買う時は、どんな食材も、地元でとれたものであることは意識するけど、銘柄よりも、新鮮なものであるかどうかが大事。

だけど、無洗米というのは使いません。 あれは、手間を省けるから、ということで売れているんでしょう?私はそういう気持ちがイヤ。時間がかかっても、苦しくても、正しくやりたい。今は精米機の性能もいいから、力を入れる必要がないので、面倒くさがらずにいて欲しいの。

「手間をかける」といのは「心をかける」ということ。料理では、手間を惜しまず、心をかけていくと、食材が愛おしいものに変わる。私たちは食材の命をいただいているので、その命をできるだけ生かすことに心をかける。そうするとそれは、食べる人には必ず伝わります。子育てと同じですね。

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ごはんの炊き方

私は、お米を「研ぐ」という言葉は使わなくなったの。お米をゴシゴシと力を込めて研ぐと割れてしまう。一粒一粒が命ですから、お米が嫌がらないように、痛くないようにした方が良い。お米をやさしく扱うほうが大事です。

洗い方はね、ボウルにお水とお米を入れたら、とってもやわらかく水道水を出して、そこにお祈りするように両手を合わせて、そして手のひらでお米をすくうようにする。そのお米を軽くこすり合わせながら、やわらかく流れている水道水にサッとふれるくらいにして、ボウルに戻してすすぎます。四~五回同じようにして、水が透き通る手前で終わりにする。お米は一粒も流さないように、そっーと水切りをしてくだい。

お米を炊くときには水の分量に本当に気を配りますよ。ほんのちょっとのことが影響するから、毎日炊いている私でも分量を決めるのにしばらく時間がかかる。そのときそのときの状況によって、二ミリ、三ミリというわずかな量で決まるの。毎回、ちょっとずつ変えてる。

それは、新米か古米かでも変わるし、季節にもよる。そのときの、その場所の室温でも変わるの。お米を炊くというのは、そのくらいデリケートなものなのね。

お米を炊く水加減は難しいのだけど、その加減は、何度もやってみて経験を積んで覚えるしかないの。毎回毎回、お米の状態を見てから水の量を決めれば、毎回同じように炊けるようになる。

でも、炊飯器の目盛り便りでいると、その日の部屋の室温やお米の具合で、お米の吸水率が違うから、ごはんの硬さや炊きあがり具合が違ってきちゃう。

その水分量の決め方ですが、まず、炊飯器のお米の量よりも少し多めに水を入れ、三十分ほど浸けておく。そうすると、お米が水分を含んで白くなってきます。その粒を少し手に取って、目を凝らしてお米の色を見て吸水率を見る。

ここで米粒が半分くらい白くなっているようなら、もう少し水に浸けておく。もしこの段階で十割、まっ白になっていれば水を減らします。だいたい七割程度の白さで炊く方が、お米の炊きあがろうとする力を引き出すことができると思っています。

まっ白になるまで、一晩浸けておくという方もいるけど、そこまでしてしまうとお米が力を出さなくても炊ける。私は、お米が力を出して炊きあがるほうが元気なごはんが出来上がると考えています。この加減は、すぐにできるものではないの。それでも毎回、お米の状態を見てから炊くことを続けていれば、少しづつお米のことがわかるようになりますね。

お米の炊き方